研究課題
本研究は癌患者のQOLを著しく悪化させる転移性骨腫瘍に対して手術を行わない経皮的凍結寮法による新規治療法を開発・確立することを目的としている。特に温熱および凍結療法においては、凍結条件や融解速度による細胞死のメカニズムの基礎的背景が不足している。その治療効果と適切な条件を確立すべく(1)温熱および凍結条件による細胞死のメカニズム、(2)治療効果の評価、(3)骨形成因子および腫瘍関連抗原の温存、(4)抗腫瘍免疫の賦活化の4点に着目し基礎実験データの蓄積を行う。適切な条件を確立した後に平行してCTガイド下凍結療法の臨床試験を開始し新規治療法の普及を実現させる。まずは骨肉腫および乳癌の転移性モデルを作成したヌードマウスに対して、骨肉腫細胞株を皮下に局所移植し、乳癌細胞株を脛骨近位に局所移植し、骨肉腫および乳癌転移モデルを作成した。凍結に使用する各種機器に関しては現在指摘温度設定や作用時間等を考慮して、機種の選定を進めている。購入後に基礎的実験を開始する予定である。一方で臨床研究を進めるべく、凍結療法の開始についての協議を行っている。実際に使用した後の画像評価についても質的診断が不可欠で、治療後のMRIによる画像評価法を交差緩和率イメージングを行うことを検討している。実際に臨床上使用する温度設定と基礎実験で使用する凍結療法の設定において解離を生じ、基礎的な解析結果の臨床応用への還元に支障をきたす可能性が示唆された。現在腎癌においては2011年より凍結療法が保険診療適応となり、今後の協議の結果では臨床的な治療を優先する可能性もある。
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