ヒト実態モデルおよびニホンザルの肘関節を用いて、関節鏡画面に予め取り込んでおいたCTまたはMRIの画像情報から作成したコンピューターグラフィックスデータを重畳表示することが可能であった。肘関節鏡画像は魚眼レンズのため歪みが生じているが、レンズ歪みパラメータのキャリブレーションパターンから補正できていた。関節鏡先端と対象物との距離が1cmの場合に重畳表示の誤差は2.3mm以内であった。 この技術によって病変の位置や鏡視画像では見えていない神経血管の描出が可能となり、肘関節鏡手術がより安全になる。今後は誤差の定量化と臨床への応用を検討している。
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