まず特製の脱臼装置を完成させた。まず豚とサルの新鮮標本を用いて設定確認および動作確認を行った。これらの予備実験にて骨頭が前方へ脱臼することを確かめて新鮮遺体を用いて本実験を行った。脱臼実験と並行して、脱臼時に生じる上腕骨頭の陥没骨折(Hill-Sachs損傷)の実験も行った。どの程度の大きさのHill-Sachs損傷が術後再脱臼のリスクになるのかを調べる方法としてglenoid trackがある。このglenoid trackと肩関節可動域との関係を調べた。その結果、最も影響を与えるのは水平屈曲伸展動作であることがわかった。
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