TNF-alpha converting enzyme (Tace) は別称a disintegrin and metallopeptidase domain 17 (Adam17)としても知られ、膜貫通型酵素の一つであり、複数のシグナル経路の活性化に関与する。本研究では、Taceが変形性関節症の発症においてどのような作用を有するかを調べ、その阻害剤が変形性関節症の治療や予防に有用かを検討してきた。培養細胞レベルでも、生体レベルでも、Taceは軟骨細胞を変性させる作用があり、Taceをノックアウトしたマウスでは変形性関節症の進行が遅れ、阻害剤を用いても同様の結果が得られた。
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