変形性関節症は、発症の進行を遅延させる薬剤はなく、その開発が必要とされる。本研究では長寿因子SIRT1の活性化が変形性関節症の進行を遅延させるかを調べた。マウスに変形性関節症モデルを作成して、SIRT1の活性化薬剤であるSRT1720を全身投与した。4-16週間投与の後、組織を採取して変形性関節症の進行について比較した。SRT1720を投与した群では投与していない群と比較して8、12週では変形性関節症の進行が抑制されていた。また、SRT1720投与群では軟骨の分解酵素少や軟骨細胞死、滑膜炎の減少がみとめられ、SIRT1活性化薬剤による変形性関節症に対する治療の可能性が示唆された。
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