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2016 年度 実績報告書

表面コーティングによる人工関節の感染防御と骨再生能促進

研究課題

研究課題/領域番号 26462298
研究機関岡山大学

研究代表者

香川 洋平  岡山大学, 医学部, 客員研究員 (90584962)

研究分担者 尾崎 敏文  岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (40294459)
松川 昭博  岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (90264283)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードリン酸化プルラン / インプラントコーティング
研究実績の概要

整形外科領域で用いるインプラントでは、インプラント周囲のボーンイングロースによる骨との早期固定が重要である。セメントレスのインプラント表面にはハイドロキシアパタイト(以下HA)がコーティングされることが多いが、コーティング方法は様々で確立されたひとつの方法があるわけではない。本研究の目的は多糖誘導体リン酸化プルラン(以下PP)を基材として、HAをインプラントにコーティングすることで骨新生の促進を得ることである。
全身麻酔下に雌NZ白色家兎(3.0~3.6kg)の大腿骨顆部に、関節面に平行な直径5.2mmの骨孔を作製し、直径5mm、長さ15mmの円筒状のチタン合金製インプラントを埋入した。埋入インプラントの種類によりコーティングなしのコントロール群(C群)、PPコーティング群(PP群)、PP+HAコーティング群(PP+HA群)の3群に分類した。術後2週および4週で屠殺し大腿骨を切り出し、インプラントの押し抜き力学強度試験を行った。また4週で取り出した検体におけるインプラント表面の元素分析およびインプラント周囲の組織学的評価を行った。
押し抜き力学強度試験では、術後4週においてPP+HA群がC群に比較して有意に高かった。元素分析ではインプラント表面のP元素が、C群よりもPP群で有意に多く、PP+HA群はPP群よりも有意に多かった。組織学的評価ではインプラントへの進入新生骨量の面積がPP群とPP+HA群においてC群よりも有意に大きく、インプラントと新生骨間の接触長はPP+HA群においてC群とPP群よりも有意に長かった。
今回われわれが使用したPPは生体への害が少なく、生体内で吸収されるため異物として体内に残存することがない。HAを添加することでより優れた骨伝導を期待でき、本研究の結果からPPはインプラントをコーティングする基材として有用であると考えられた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 新規生体材料リン酸化プルランによるインプラントコーティング技術の開発2016

    • 著者名/発表者名
      香川洋平 渡邉典行 張 偉 吉村将秀 吉田 晶 吉田靖弘 尾﨑敏文 松川昭博
    • 学会等名
      第31回日本整形外科学会基礎学術集会
    • 発表場所
      福岡国際会議場、博多
    • 年月日
      2016-10-13 – 2016-10-14

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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