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2016 年度 実施状況報告書

胃-腸-骨連関による骨の慢性炎症の解明

研究課題

研究課題/領域番号 26462316
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

井口 幹崇  和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (40336889)

研究分担者 山本 悠太  和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (00580672)
一瀬 雅夫  和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (50143425) [辞退]
上山 敬司  和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (50264875)
上田 和樹  和歌山県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (50405437)
鶴尾 吉宏  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学系), 教授 (90207449)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワード胃切除 / マイクロアレイ / 直腸 / リンパ球浸潤 / LC-MS
研究実績の概要

本研究は、胃切除後の骨障害の病因を解明するため、胃―肝臓―骨軸の仮説で研究した結果、大腸での炎症→骨の慢性炎症という新しい仮説に至る。消化管から炎症因子が出て、骨で慢性炎症が起こる。その炎症因子を同定し、骨の病態を解明、新規のバイオマーカーの確立を目標にする。
前々年度までに、胃切除により肝臓や下部消化管において病的変化を見出し、特に直腸においてはリンパ球の著明な浸潤を認めた。またcDNAマイクロアレイおよびIngenuity Pathway Analysisによるパスウェイ解析により、下部消化管にて発現変化を認めた遺伝子群と、炎症反応に関するパスウェイの間に統計学的有意な関係性を認めた
本年度は、胃切除により起こる事象は、胃から分泌される内因子が原因と考えLC-MSによる血液中タンパク質の解析を行ったところ、胃切除後5週間のラット全血で発現が有意に増加または減少するタンパク質を認めた。さらにそのタンパク質の一部については、胃切除後翌日のラット肝臓においてコードする遺伝子も同様に発現変動を認めた。このため、胃由来の内分泌因子が肝臓の恒常性を保つために必要であり、胃切除によりこの内分泌因子が失われることにより炎症性の遺伝子発現変化や組織像の変化が認められた可能性が考えられる。
来年度は、ラット由来株化細胞を用いて、培養液中に発現増加を認めたタンパク質を添加し、炎症性の反応を認めるか解析を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究計画通りに、研究は進んでおり、予定通り来年度にデータをまとめて論文にて発表を行う予定である。

今後の研究の推進方策

研究のまとめとして、in vivoで得られたデータをin vitroに戻し、実証できることを確認し論文化する。

次年度使用額が生じた理由

実験系の確立にやや時間がかかり、1万円程度の未使用分が発生した。

次年度使用額の使用計画

次年度の培養細胞系の実験に用いる予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Serum pepsinogen levels can quantify the risk of development of metachronous gastric cancer after endoscopic resection.2016

    • 著者名/発表者名
      Iguchi M, Kato J, Yoshida T, Yamamoto Y, Nakachi K, Fukatsu K, Mori Y, Maeda Y, Moribata K, Shingaki N, Niwa T, Deguchi H, Inoue I, Maekita T, Tamai H, Ichinose M.
    • 雑誌名

      Int J Cancer.

      巻: 139 ページ: 1150-1156

    • DOI

      doi: 10.1002/ijc.30145.

    • 査読あり

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公開日: 2018-01-16  

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