NIR-Raman分光を利用し、関節軟骨における細胞外マトリックスの生化学的構造を非侵襲評価し、変形性関節症(OA)に対するin-vivo診断への応用を目指した。Collinsスケールに基づき、ヒト軟骨表面のOA重症度を光学顕微鏡所見によりGrade0-IVの5段階に分類し、各領域のスペクトルを収集した。1241および1269 cm-1のバンド強度比は、OA進行に伴い増大する傾向が観察され、コラーゲン配列の無秩序化(ランダムコイル形成の促進)との関連性が示唆された。さらに我々は、光バイオプシーシステムとして、局所のOA重症度をその場解析可能な直径3mmのファイバーラマンプローブを開発した。
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