変形性関節症の発症には、加齢に伴う軟骨マトリックスの組成変化に加えて、肥満や荷重等のメカニカルストレスに伴って誘導される炎症や酸化ストレスの蓄積が関与し、軟骨細胞のDNA損傷や軟骨基質の変性を引き起こすことが示唆されている。我々は、変形性関節症の発症の主要因と考えられる軟骨へのメカニカルストレスによって生じる過剰な活性酸素の産生と、DNA損傷および軟骨変性機序との関連について研究を進め、軟骨細胞のDNA損傷に対する防御機構としてDNA修復酵素APエンドヌクレアーゼ (APEX2) やOgg1(8-oxoguanine DNA glycosylase)の発現変動が関節軟骨変性に関与を見出した。
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