研究課題/領域番号 |
26462348
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
内野 博之 東京医科大学, 医学部, 教授 (60266476)
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研究分担者 |
諸田 沙織 東京医科大学, 医学部, 助教 (30719711) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 脳内シノビオリン(Syvn) / SyvncKOマウス / 神経細胞死 / 敗血症性脳症(SE) / ERAD |
研究実績の概要 |
敗血症性脳症(Septic Encephalopathy:SE)の脳障害発症機序は未知で、その標的分子も明らかではない。本研究では、小胞体関連分解機構のERAD(Endoplasmic Reticulum-associated Degradation)にも関与するユビキチンリガーゼ(E3)のシノビオリン(Syvn)に焦点を置き、SEの実態をミトコンドリア‐小胞体(Endoplasmic Reticulum:ER)制御経路を機軸とした情報伝達系との連関解析に展開することを目的した。2014年度は①敗血症性脳症誘発時の脳内シノビオリン(Syvn)発現の分布、病理組織学的解析を施行した。第8-10週令の雄性C57B6 wildマウス(体重25-30g)とSyvn遺伝子ヘテロ欠損(syno+/-)マウス(SyvncKOマウス)を用いて回盲部結紮+2回穿刺による(CLP)誘発敗血症性脳症モデル(SAEモデル)を作製し、。モデル作製1、6、12時間後、1、2日後に脳凍結切片(25μm)を作製してSyvnの免疫組織化学的解析とHE染色による細胞死の評価を目指したが、SyvncKOマウスを用いたSAEモデル作成は、当初、SEに対して抵抗性を示すとの予想に反して12時間以内にすべて死亡するという事実が明らかとなった。そのため12時間後までの経過の中で脳神経細胞死が脳のどの部位に発現するかを検討した。SAE作成6時間後までは脳のどの部位においても細胞死は見出されなかったが、12時間後においては左右大脳皮質(左23%、右22%)および左右海馬(左5%、右4%)に細胞死が認められた。また、Syvnの免疫組織化学的解析を施行したが、抗体のqualityが十分でなく脳内の分布を明確にすることは出来なかった。 また、SyvncKOマウスが十分な数確保することが難しく②敗血症性脳症誘発時における脳内Syvnを介した遺伝子発現の網羅的解析は施行出来なかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今回SAE作成後の解析時間を12時間以内とせざるを得なかった理由は、当初、SyvncKOマウスがSEに対して抵抗性を示すとの予想に反して12時間以内にすべて死亡するという事実が明らかとなったためである。ただ、SyvncKOマウスの作成は時間を要し一度に大量に実験を行うことが難しいため結論付けるのは尚早と思われる。また、研究分担者の諸田が退職したため研究の遂行がかなり制限されたためである。
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今後の研究の推進方策 |
wildマウスに対してシノビオリン抑制剤を投与する形でSyvncKOマウスに近似したモデルを作成して再度preliminaryな検討を行い方針を再検討していきたいと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
小額の端数分を繰り越したため。
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次年度使用額の使用計画 |
今年度の研究費と併せて使用する予定である。
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