本研究では、小胞体関連分解機構に関与するユビキチンリガーゼ(E3)の脳内シノビオリン(Syvn)に着目し、敗血症性脳症(Septic Encephalopathy:SE)のメカニズムを解析した。①Syvnを介した脳内代謝経路のメタボローム解析により、SE発症18時間後においてキヌレニン酸の著明な減少とキヌレニンの有意な増加が認められた。キヌレニンは、脳の障害性を誘発する上で重要な役割を担うことが明らかとなった。②SEによりKAT活性はモデル作成18時間後のKAT4の活性が上がっていた。結語:Syvnを抑制し、キヌレニンが減少することで神経障害を抑制し、敗血症性脳症の改善に繋がる可能性がある。
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