麻酔・集中治療医学領域において、敗血症や出血などによるショック状態で、治療に困窮する場合が少なくなく、確立した治療法がない現状である。本研究は、骨髄間葉系幹細胞を用いて様々なショックに対する新しい治療法を開発することを目的とした。 その結果、敗血症性ショック、出血性ショック、窒息による低酸素血症のモデルは完成したが、骨髄間葉系幹細胞分離デバイスの大量入手が難しく、敗血症性ショックに至るモデルにおいて検討するだけになった。敗血症性ショックモデルにおいて骨髄間葉系幹細胞移植を行うと生存率は改善することが示唆されたが、その機序に関しては不明であった。今後さらなる検討が必要であった。
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