人工呼吸器関連肺傷害(VILI)の有効な予防法は確立されていないため、本研究では、マウスのVILIモデルを、換気回数、換気量、換気時間、呼気終末陽圧値を組み合わせた人工呼吸条件で確立し、これを用いて肺保護的な換気条件とVILI軽減に有用な薬物や栄養素を検討した。 抗酸化作用のある薬物を投与した後、人工呼吸を実施してVILIの軽減を検討したが、有効性を確認できなかった。抗酸化物質を含む経管栄養剤を事前に投与したマウスにも人工呼吸を行ったが、VILIの軽減作用は認められず、糖尿病モデルマウスであるAKITAマウスへの人工呼吸も試みたが、呼吸条件と血糖値のコントロールが難しく、検討は困難だった。
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