後根付き脊髄スライスを用いて、脊髄後角細胞の細胞内Ca2+の変動を可視化し、痛み刺激に対する後角細胞の興奮の強さと広がりを可視化することに成功した。痛み刺激の代用として後根を電気刺激することにより、まず、後角浅層部(第2層)内痩躯の細胞が最も早く強く興奮し、その後、第2層中央部や第3層に興奮が広がることがわかった。 次に、糖尿病性神経障害性疼痛モデルを作成し、神経障害性疼痛治療薬であるプレガバリンの後角細胞の興奮に対する作用を検討した。その結果、臨床濃度のプレガバリンは糖尿病性神経障害性疼痛モデルの脊髄において興奮の強さや広がりに有意に影響にないことが判明した。
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