研究課題
これまで腫瘍血管内皮培養上清は、がん細胞の増殖・運動を亢進させることを見出している.高転移性のがん細胞由来exosome に特定のmiRが高発現していること,さらにそのmiRを正常血管内皮細胞にトランスフェクションするとこれまで見出してきた腫瘍血管内皮マーカーの発現の一部(Biglycanなど)が誘導されることがわかった.さらに腫瘍血管内皮由来miRNAの関与を証明するためにexosome 分泌阻害剤であるGW4869 で処理した腫瘍血管内皮細胞の培養上清を用いてがん細胞の形質の変化を検討したところ,腫瘍細胞の浸潤能の低下を認めた.このことからがん細胞由来miRNAs がexosome を介して血管内皮細胞に輸送されることで、がんの増殖・運動を亢進させる可能性が考えられる。このようにがん細胞からの影響を受けて発現が変動し、さらに癌の浸潤転移を誘導することが予想される分子の制御に関わる腫瘍血管内皮miRNAについて解析を進めた.ヒト正常腎組織及び腎がん組織から血管内皮細胞を分離・培養し、miRNA の発現を解析した.公表されているデータベース(Target scan, miRanda 等) を用いて腫瘍血管内皮細胞miRNA の標的遺伝子をピックアップした.ピックアップした遺伝子群の変動にどのような生理的意義があるかを検討するため、パスウェイ解析ソフトウェア(Ingenuity Pathway Analysis) を用いた解析をおこなった.
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