研究課題/領域番号 |
26462395
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
鶴田 大 秋田大学, 医学部, 助教 (90466590)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | FAM110 gene family / 前立腺癌 |
研究実績の概要 |
FAM110AをはじめとするFAM110 gene familyは前立腺癌の発生や浸潤、転移などに関与しているかを検討するため、前立腺癌組織を用いたタンパクレベルでの発現解析をウェスタンブロットや免疫染色により行う予定であったが、FAM110A、B、Cのいずれも発現を確認することができなかった。この原因として前立腺癌におけるタンパク発現量が非常に微量であること、高品質な抗体がいまだにないことなどが考えられた。そこでFAM110 gene familyの癌における機能解析をまずはじめに行う目的で、以前用いたことのあるA431細胞株を用いて、テトラサイクリン投与によりFAM110 gene familyが発現する安定発現細胞株を樹立させることを考え、ベクターを設計し、薬剤による安定細胞株のセレクションを行い、FAM110A induced A431細胞株を樹立した。ウェスタンブロットによりテトラサイクリン投与により発現が誘導されることも確認できた。同様にFAM110BやFAM110Cの発現が誘導されるA431細胞株もいくつか樹立できたため、今後はこれらを用いてFAM110 gene familyの癌における機能解析を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
予想外に前立腺癌組織での発現量が低く、タンパクレベルでの検討が困難であった。 ウェスタンブロットの条件設定や免疫染色の条件設定などに相当な時間を要したため、大幅に研究の進行が遅れた。
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今後の研究の推進方策 |
FAM110 gene familyの発現を任意のタイミングで誘導できるA431細胞株を用いて、癌における機能解析を行う予定。それとともに他の泌尿器科の癌腫(膀胱癌や腎細胞癌など)での発現の検討を行う予定。もし発現レベルが比較的高い泌尿器癌種があるようであれば、それらの細胞株を用いて発現解析を行う予定。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究の進行遅延により、物品の購入費用が大幅に減少したため。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度には新たな細胞株の購入(膀胱癌細胞株や腎癌細胞株など)や前立腺癌組織以外の癌組織(膀胱癌や腎細胞癌など)を用いた免疫染色など、当初の計画にはない研究を行うのに用いる予定である。
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