研究実績の概要 |
臨床検体におけるFAM110 gene familyのタンパクレベルでの発現量が微量と考えられたため、 任意のタイミングでFAM110A, B,Cタンパクが発現されるようなシステムを用いた安定細胞株を樹立し、その細胞株を用いて今年度はFAM110 gene familyの機能解析を行った。 FAM110A強制発現A431細胞株ではinvasion assayにより細胞浸潤度が増加していることが分かった。αカテニン結合性蛋白であり、細胞骨格や細胞形態になんらかの変化を来していることが予想され、αカテニン、E-cadherin、アクチンなどを蛍光染色し、共焦点顕微鏡による観察を行ったが、明らかな変化は認められなかった。現在A431細胞株1種類のみでassayを行っているため、前立腺癌細胞株や膀胱癌細胞株などでも強制発現細胞株を作成し、同様のassayを行いFAM110Aの新たな機能(特に細胞浸潤に関連する機能)を明らかにしていく予定。 FAM110B強制発現A431細胞株ではさまざまな機能解析を試みたが現在のところphenotypeを見いだすことは困難な状況であった。
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