進行性腎癌は致死率が高く治療に難渋する泌尿器癌です。臨床経過において多様性を示すことから、予後や治療薬の効果を予測する手段が求められています。本研究では,腎癌の80%以上を占める淡明細胞型腎細胞癌を対象とした網羅的遺伝子発現解析を行い,遺伝子発現様式での分類が淡明細胞型腎細胞癌の予後と強く相関することを確認しました.さらに、臨床における淡明細胞型腎細胞癌を38個の遺伝子発現に基づいて3つのサブグループに分類することが可能で、各グループごとに分子標的薬の治療効果に相違があることが示唆されました。これらの結果から、この分類は臨床における予後予測や治療薬選択に応用できる可能性が示唆されました.
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