ホルモン療法抵抗性前立腺癌(CRPC)には抗がん剤が使用されるが、薬剤が細胞内に効率よく分布せず、効果が乏しくなる。Connexin43 (Cx43)によって構成されるGap junction (GJ)は、低分子物質を交通させ隣接細胞との連絡を維持し生体の恒常性を保持する。それゆえ、CRPCでGJが担う輸送機構が回復すれば、薬剤が細胞内に分布しやすくなる。今回私たちは動物モデルを用いた解析で、CRPCにおいてCx43の発現低下を認めることを初めて確認した。さらに、CRPC細胞株へCx43を安定導入することで、Cx43の発現上昇が、ホルモン療法下における細胞増殖低下を誘導することを証明した。
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