研究成果の概要 |
癌においてmicroRNA(miRNA)の発現異常が癌関連遺伝子の発現ネットワークを撹乱し、発癌や進展、転移に深く関与している。今回申請者は前立腺癌細胞におけるmiRNA (miR) -331-3pの役割を検討した。前立腺癌細胞株PC3を用いてmiR-331-3p 前駆体を導入すると細胞遊走能が有意に上昇するとともにEMT関連分子のうちvimentin, TGF-β, Smad4の発現が増加した。さらにmiR-331-3pの標的候補分子として、NRP2, NACC1を同定し、これらが前立腺癌におけるTGF-β, Smad4の発現上昇を介したEMTの活性化に関与していることを見出した。
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