現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本年度の研究結果は、再生医療研究に関する雑誌では、国際的に評価の高いTissue Engieering(Impact Factor 4.254) に掲載されている。 Imamura, T., Ogawa, T., Minagawa, T., Yokoyama, H., Nakazawa, M., Nishizawa, O., Ishizuka, O.: Engineered Bone Marrow-derived cell sheets restore structure and function of radiation-injured rat urinary bladder. Tissue Eng. Part A 2015 Mar 26 [Epub ahead of print]
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今後の研究の推進方策 |
①幹細胞培養途中の5日目の時点で、Lipofectamine 2000 Reagentを使用し、GFP(Green fluorescence protein)発現遺伝子を培養細胞内にトランスフェクションしてマーキングする、もしくは、蛍光時間の長いQtracker cell labeling kits 1重染色によるマーキングを行う。②膀胱・尿道括約筋障害ラットの膀胱、尿道括約筋の再生を検討するため、漿膜側より-80℃のアイスバーで障害を受けた膀胱モデル(Imamura T., Tissue Eng. 2009)、もしくは下部尿路閉塞のために二次的に障害を受けた膀胱モデル、糖尿病による神経障害のために二次的に生じた排尿筋収縮障害をもつ膀胱へ、30G注射針を使用して膀胱壁に骨髄幹培養細胞、もしくは脂肪培養細胞を移植する。また、同様に膀胱内側より、-80℃のアイスバーで内尿道括約筋の障害を受けた腹圧性尿失禁モ尿道括約筋の再生を検討するため、放射線障害により尿道括約筋収縮力の低下した尿失禁モデル(Imamura T.et al, Tissue Eng., 2012)、尿道もしくは尿管を途中から断裂させた尿道・尿管損傷モデルに対しても同様な細胞移植を行う。③移植後3日目、14日目に膀胱および尿道括約筋を取り出し、Monoclonal anti-GFP 抗体、平滑筋特異抗体を使用して免疫二重染色を行い、レーザー蛍光顕微鏡で移植した細胞の分化、つまり、筋層をはじめとする膀胱および尿道括約筋、尿道、尿管の再生を観察する(Imamura T. et al., Tissue Eng. 2009, 2012, 2013)。また、14日目においては、Acta2 primerを使用してalpha smooth muscle actinを、Myh11 primerを使用してsmooth muscle myosin heavy chainを、Real time RT-PCR法にて定量測定し、骨髄幹細胞もしくは脂肪細胞の膀胱平滑筋、内尿道括約筋、尿道、尿管への分化、再生についての評価も定量的に行う予定である。
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