研究課題/領域番号 |
26462442
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
安田 満 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (90311703)
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研究分担者 |
出口 隆 岐阜大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40163935)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 淋菌 / 薬剤耐性 / 咽頭感染 |
研究実績の概要 |
①咽頭からの淋菌臨床分離株の収集 本研究協力施設の泌尿器科より咽頭からの淋菌を収集する。協力施設を受診し同意が得られた淋菌咽頭感染患者および淋菌咽頭感染high risk患者(尿道炎、子宮頸管炎あるいは他のSTI患者やCSW)より咽頭スワブをシードスワブ2号で採取し岐阜大学泌尿器科に送付する。分離培養された淋菌は保存培地に懸濁後冷凍し岐阜大学大学院医学系研究科泌尿器科学分野の研究室の-70°Cフリーザー内で保存した。 ②淋菌臨床分離菌株に対する抗菌薬感受性試験 保存されていた淋菌臨床分離菌株に対する各種抗菌薬の最小発育阻止濃度を測定した。 ③キノロン耐性機序の解析 キノロン耐性淋菌については、キノロン剤の標的酵素であるgyrA, gyrB, parCおよびparE遺伝子の変異を検索した。 ④セフェム耐性機序の解析Cefexime低感受性淋菌については、penA遺伝子の変異penB遺伝子およびβ-lactamによるacylationの低下に関与するponA1遺伝子の変異を検索した 。 ⑤Azithromycin耐性機序の解析 23SrRNA methlasesの有無、23S rRNAのdomain Vにおけるpeptidyltransferase loopの変化,efflux pumpのoverexpressionについて検索した。 ⑥耐性菌のclonalityの解析 耐性菌については、国際的な比較が可能なpor遺伝子とtbpB遺伝子の変化に基づくN. gonorrhoeae multiantigen sequence typing (NG-MAST)を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画1~6についてほぼ全て着手している。 2については2015年分離株について測定終了している。 6については耐性菌のみならず全株について実施する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
平成27年度に引き続き以下の①~⑥を継続する。 ①咽頭からの淋菌臨床分離株の収集 ②2016年分の淋菌臨床分離菌株に対する抗菌薬感受性試験 ③キノロン耐性機序の解析 ④セフェム耐性機序の解析 ⑤Azithromycin耐性機序の解析 ⑥耐性菌のclonalityの解析。さらに耐性菌以外の株についても実施予定 さらに⑦臨床効果の検討 抗菌薬感受性試験および薬剤耐性機序の解析により有効と考えられる薬剤を選定し、淋菌咽頭感染患者および淋菌咽頭感染high risk患者の治療を行い臨床効果について検討する。
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