研究課題/領域番号 |
26462443
|
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
渡邉 豊彦 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (30432644)
|
研究分担者 |
渡部 昌実 岡山大学, 大学病院, 教授 (70444677)
植木 英雄 岡山大学, 医学部, 技術専門職員 (90537218)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
キーワード | 再生医学 |
研究実績の概要 |
本年度は、レチノイン酸(Retinoic acid:RA)をiPS細胞に添加することにより,ヒトiPS細胞を平滑筋細胞へ分化させることに成功した。RA添加後10日目にはRT-PCRで平滑筋特異的マーカーであるSmooth Muscle Actin (SMA)の発現を確認し,免疫組織的染色でMyosin Heavy Chain ,Myocardin,(MHC)などSMA以外の平滑筋マーカーも確認し,ヒトiPS細胞の平滑筋細胞への分化誘導を証明した。平滑筋への分化過程の中で,自律増殖能を有する尿路平滑筋幹細胞(平滑筋細胞再生に必要な,自律的自己増殖能を持つ幹細胞)の存在が予見される細胞コロニーを認めた。尿路平滑筋幹細胞の樹立により,量的,質的に効率よい尿道平滑筋括約細胞の再生が可能となり,得られた十分量の平滑筋細胞移植により,生体での括約筋機能回復が可能となる。現在,myocardin promoterが平滑筋分化への重要な役割を担っていると考えており,myocardin promoterの発現を強力に誘導することにより,尿路平滑筋幹細胞を発見するための研究を遂行中である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
我々は,排尿筋ならびに尿道括約筋機能再生を目指している。既に,iPS細胞から平滑筋細胞への分化誘導は成功している。効率のよい平滑筋細胞の再生のために,尿路平滑筋幹細胞株の樹立を目指しており,そのためにmyocardin promoterが重要な役割を担うと考えており,現在,研究は順調に遂行できている。
|
今後の研究の推進方策 |
現在,研究はおおむね順調に進んでおり,今後も研究計画書に沿って,研究を遂行する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
物品を予定より安価に購入できたため,未使用額が生じた。
|
次年度使用額の使用計画 |
次年度支払い請求分に本年度未使用分をあてがい,有効適正に研究を遂行する予定である。
|