研究課題
1. ゲノムワイド解析結果(GWAS)に基づいた関連遺伝子のハプロタイプ解析:本年度計画に基づき、これまでのGWASデータを元に抽出したSNP領域が所属するRGS14,FAM188B, DGKH 遺伝子についてのヒト遺伝子解析研究として施設承認を得た。現在患者同意のもと検体採取を継続しており、予定検体数に達し次第、解析を開始する予定である。2. 結石患者・健常者間における血中・尿中の腎結石関連マーカー解析:本年度の計画に基づき、患者一時尿25μlを用いたMagPix装置によるマルチプレックス解析のデータを、解析精度を上げるため外部受託での統計解析を行った。その結果、単変量ロジスティック解析において健常群と初発群の比較において、IL-1a,IL-4が単独で有意なリスク因子であることを確認した。また健常群と結石群(初発群+再発群)の比較では、単変量ロジスティック解析において有意なAUC値を得られなかったため、多変量ロジスティック回帰分析を行った結果、IL-4またはIL-1aにIL-1bとGM-CSFを組み合わせることによってAUC値が増加することを見出した。さらに健常群、初発群、再発群の3群比較のために行った多項ロジットモデル解析では、IL-4にIL-10, IL-1b, GM-CSFおよび尿中Mgを組み合わせることによって、予測精度が82.61%まで増加することを見出した。3. 腎結石の再発リスク診断法の確立に向けた前向きコホート研究:1. 2. の結果に基づき、再発・非再発群のDNA、血液、尿を用いた前向きコホート研究を行う予定であるが、上記データ結果を確認した上で開始する。
すべて 2016
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 1件)
PLoS One
巻: 30 ページ: e0167374
10.1371/journal.pone.0167374.