研究課題
本研究でEDモデルでの海綿体神経・陰茎海綿体における神経栄養因子neurturin発現の変化とそれに影響を及ぼす因子としてオートファジー活性と内分泌環境を分析し、勃起能回復低下のメカニズムを解明する。26年度は糖尿病ラットを用いてEDモデルを作成し、オートファジー活性マーカーの各変化を確認した。新しい海綿体内圧測定機器を用いて正常ラットとEDラットにおける1ヶ月目と2ヶ月目の海綿体内圧が変化することを確認した。PDE5阻害薬を用いた勃起能温存効果も確認したが、1ヶ月、2ヶ月両者で有意な勃起能温存効果を確認した。Masson Trichrome染色を用いて陰茎海綿体の平滑筋とコラーゲン線維の比を確認したところ有意な平滑筋量維持効果も確認できた。NO活性を評価する目的にeNOS、nNOSの発現を陰茎の幹部、根部、骨盤神経節において確認したところWesternブロッティングにてEDモデル、正常モデル、PDE5阻害薬投与モデルにおいてnNOSのみ骨盤神経節での有意な変化を認めた。代表的なオートファジーマーカーであるLC3A-B I/II、BECN1について陰茎の幹部、根部、骨盤神経節での発現をWesternブロッティングにて確認したが、EDモデル、正常モデル、PDE5阻害薬モデルの各検討時期で有意な差を認めなかった。今後、オートファジーの上流遺伝子の変化についても検討を広げていく予定である。
3: やや遅れている
勃起能とオートファジーの研究はこれまでにもほとんどなく、研究方法を模索している段階である。次年度はさらに検討方法を他の遺伝子まで広げ、行っていく予定である。
今後もオートファジーについて、関連遺伝子の評価をWestern blotting, 免疫染色で継続して行っていく。EDモデルも神経損傷モデルの作成によりさらに拡大していく。また、オートファジー関連としてNAD、Sirt-1などミトコンドリア関連遺伝子についても検討を広げていく。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)
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