M. genitalium(MG)は男性の非淋菌性尿道炎の原因微生物である。近年MGによる尿道炎の治療失敗例が増加しており、薬剤耐性と遺伝子変異との関連を検討した。しかし、MGの臨床検体からの分離培養は極めて困難であり、本研究ではマクロライド、キノロンに耐性を示す多剤耐性株を、我が国ではじめて分離した。現在、マクロライド耐性は約40%を超える。マクロライド耐性株にはmoxifloxacin(MFLX)とsitafloxacin(STFX)が有効であるが、parC遺伝子のpoint mutationによりMFLX耐性となり、加えてgyrAの変異によりSTFX耐性となる可能性を、本研究で示した。
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