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2016 年度 実績報告書

精嚢分泌タンパク質による糖鎖を介した細胞膜流動性と受精能獲得制御機構解明

研究課題

研究課題/領域番号 26462465
研究機関桐蔭横浜大学

研究代表者

吉田 薫  桐蔭横浜大学, 医用工学部, 准教授(移行) (70398973)

研究分担者 岩本 晃明  国際医療福祉大学, 大学病院, 教授 (60046117)
吉池 美紀  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 研究技術員 (60398964)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード精子 / 精嚢分泌タンパク質 / 糖脂質 / コレステロール / 受精能獲得 / 男性不妊
研究実績の概要

本研究では、受精の過程において精子の運動能・受精能が精嚢分泌タンパク質によって調節されるメカニズムについて解明することを最終目的としている。本申請課題の研究期間においては精嚢分泌タンパク質による精子膜構造の制御を介した精子受精能獲得の抑制機構について、主にヒトを対象として研究を行っている。受精能獲得がコレステロールの流出で起こることは周知の事実である。そこで、主にコレステロールによって制御される脂質ラフト構成成分であるガングリオシドGM1、また、精子最外表面をコートしていると考えられるグリコカリックスとその構造の中心を担うβディフェンシン126、つまり、精子の表面に存在する糖鎖への精嚢分泌タンパク質の作用について検討した。最終年度である平成28年度は前年度の結果から、1)精子膜のコレステロールに関してはfliipinによる染色を用いて観察を行い、2)ヒト精嚢分泌タンパク質であるSEMGとガングリオシドGM1の相互作用については前年度に引き続き水晶発振子マイクロバランス法による検討を行った。また、3)βディフェンシン126遺伝子多型検査については前年度に引き続き、さらに臨床検体59例についての多型解析を行った。その結果、1)については検討した条件ではSEMG添加による明確な差が見られなかった。2)についてはGM1との結合が検出できたのでさらにGM2との結合についても検討し、GM2にも同様に結合することが示された。3)については前年度までの取得データとあわせて男性不妊症患者検体159例中、wt/wtが39例(24.5%)、wt/delが76例(47.8%)、del/delが44例(27.7%)であり、先行研究における正常検体での検討と比較してその頻度には特記すべき特徴は無かった。しかしながら、正常検体においてはdel/delで挙児に至るまでの時間の延長が見られており、今後これら患者の臨床データとの詳細な関連解析が必要であると考えられる。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2016 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Critical roles of seminal plasma on sperm migration in the female reproductive tract.2016

    • 著者名/発表者名
      Kang, W. Kawano, N., Yamatoya, K., Yoshida, K., Yoshida, M., and Miyado, K.
    • 雑誌名

      Journal of Reproduction Engineering

      巻: 18 ページ: 5-10

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Seminal vesicle proteins SVS3 and SVS4 facilitate SVS2 effect on sperm capacitation.2016

    • 著者名/発表者名
      Araki, N., Yoshida, K., Kang, W. Kawano, N., Miyado, K., and Yoshida, M
    • 雑誌名

      Reproduction (Cambridge, England)

      巻: 152 ページ: 313-321

    • DOI

      10.1530/REP-15-0551

    • 査読あり
  • [学会発表] Hydrogen molecule treatment enhances ATP production in human spermatozoa2016

    • 著者名/発表者名
      Nakata, K., Yoshida, K., Yoshida, M., and Yamashita, N
    • 学会等名
      2016 American Society for Reproduction Medicine Scientific Congress (ASRM2016)
    • 発表場所
      Salt Palace Convention Center, Salt Lake City, UT, USA
    • 年月日
      2016-11-14 – 2016-11-18
    • 国際学会
  • [学会発表] 水素分子とペントキシフィリンによるヒト精子運動性改善作用の相違点2016

    • 著者名/発表者名
      中田久美子,吉田 薫、吉田 学、山下直樹
    • 学会等名
      第61回 日本生殖医学会学術講演会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)
    • 年月日
      2016-11-03 – 2016-11-04
  • [学会発表] SEMG結合率と妊娠結果について2016

    • 著者名/発表者名
      山崎 一恭, 吉田 薫, 吉池 美紀, 岩本 晃明
    • 学会等名
      第61回 日本生殖医学会学術講演会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)
    • 年月日
      2016-11-03 – 2016-11-04
  • [学会発表] 水素分子処置はヒト精子のATP量を増加させる2016

    • 著者名/発表者名
      中田久美子、吉田 薫、吉田 学、山下直樹
    • 学会等名
      日本アンドロロジー学会第35回学術大会
    • 発表場所
      前橋テルサ(群馬県前橋市)
    • 年月日
      2016-06-24 – 2016-06-25
  • [学会発表] 水素分子処置はヒト精子のATP量を増加させる2016

    • 著者名/発表者名
      中田久美子、吉田 薫、吉田 学、山下直樹
    • 学会等名
      第57回日本卵子学会
    • 発表場所
      朱鷺メッセ 新潟コンベンションセンター(新潟県新潟市)
    • 年月日
      2016-05-14 – 2016-05-15
  • [学会発表] 極少数精子凍結保存用デバイス“MAYU”を用いた精子保存条件の検討2016

    • 著者名/発表者名
      中田久美子、河野博臣、吉田雅人、早川 繁、吉田 薫、吉田 学、山下直樹
    • 学会等名
      第57回日本卵子学会
    • 発表場所
      朱鷺メッセ 新潟コンベンションセンター(新潟県新潟市)
    • 年月日
      2016-05-14 – 2016-05-15
  • [備考] 吉田 薫 YOSHIDA, Kaoru – 教員紹介

    • URL

      http://toin.ac.jp/univ/faculty/professor/

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公開日: 2018-01-16  

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