研究課題/領域番号 |
26462472
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
鈴木 吉也 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 准教授 (30422116)
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研究分担者 |
宇都宮 裕貴 東北大学, 大学病院, 准教授 (10359507)
高橋 藍子 東北大学, 大学病院, 生殖補助医療胚培養士 (30436125)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 生殖医学 / 男性不妊 / 精液 / プロテオーム |
研究実績の概要 |
日本国内において、挙児希望する不妊患者カップルの中には、原因不明の不妊に悩むものが10%以上の割合で存在する。これらの症例に対しては、最終的には生殖補助技術である体外受精法(IVF)と細胞質内精子注入法(ICSI)を用いる事になるが、その適応を早期の段階で規定するバイオバーカーは未だに存在しない。我々は、原因不明の受精障害に関与する因子群が、精液中に存在するのではないかと仮定し、質量分析計(マススペクトロメトリー: MS)を用いた精液プロテオームプロファイリングを実行し、その結果に対してメタボロミクス解析を行い候補因子群を抽出、さらに、これらの因子の健常者群と不妊症患者群間で比較検討し、不妊患者カップルにIVFまたはICSIなどの生殖補助技術を適応する指標となるようなバイオマーカーを分離および決定することを目的としている。平成26年度は、計画1として男性精液の調整・評価の予備的研究を行った。まず、射精後精液を用手法にて回収した。液状化後に500g x 5分遠心し、精子成分と精漿成分に分画した。その後MSの使用にむけて濃度調整し、-80℃で冷凍保存を行った。次に計画2として精液検体のプロテオミクスプロファイリングの予備的解析を行った。分画した精子成分と精漿成分それぞれについて、MSの各種条件を試みて適切な精液タンパク濃度を決定した。以上の結果より今後の臨床検体解析に必要な条件を定めることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
精子調整、プロテオミクス解析の条件設定が完了し、今後は症例数を積み重ねていく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
今後は症例を着実に収集し精液検体のプロテオミクスプロファイリング解析をさらに進め、可能であれば候補バイオマーカーを選定する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額は今年度の研究を効率的に推進したことに伴い発生した未使用額である。
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次年度使用額の使用計画 |
平成27年度請求額と合わせ、平成27年度の研究遂行に使用する予定である。
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