子宮筋腫は低酸素に長期間暴露されているためにミトコンドリアの機能に異常が起こるとの仮説を立て、子宮筋腫における低酸素反応を検討した。筋腫組織では、子宮筋よりも低酸素誘導因子Hypoxia inducible factor-1α(HIF-1α)の発現が有意に高く、培養筋腫細胞では、低酸素によるHIF-1α発現量の増加、核内HIF-1α発現の誘導、HIF標的遺伝子のプロモーター領域への結合増加が確認された。さらにHIF標的遺伝子のmRNA発現が増加し、アポトーシスが誘導された。以上より子宮筋腫ではHIFを介した低酸素反応が起こっていることが示された。
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