マウス卵巣切片を各種増殖因子添加下に培養し、経時的連続観察による卵胞発育や顆粒膜細胞増殖能について評価した。GDF-9およびbFGFは顆粒膜細胞増殖能を有意に亢進させた。TGF-αは有意差は認めないものの増殖能亢進傾向を示した。BMP-4およびmTOR activatorは増殖能に影響しなかった。いずれの投与群においても卵胞発育速度促進、成熟卵獲得数も増加した。発育卵胞中の卵母細胞径の測定は成熟度の推測に有用であった。 経時的連続観察下の卵巣組織培養は卵胞発育と卵母細胞成熟度の比較評価に有用であり、GDF-9およびbFGFは卵巣組織体外培養系において卵胞発育促進効果を持つことを示した。
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