不妊は大きな社会問題であり、ストレスの関与が指摘されている。研究代表者はストレス関連生理活性ペプチド「マンセリン」が卵管内腔上皮の分泌細胞に存在することを見出した。本研究では、卵管マンセリンの性周期、発達およびストレス環境下での局在について検討した。 マンセリンは生後7日のラットでは発現せず、生後14日で卵管内腔の一部に発現していた。成獣ラットでは卵管内腔に広く局在し、性周期やストレス負荷に伴う局在の変化は見られなかった。視床下部の弓状核ではドーパミン神経と共存し、マンセリンが視床下部-下垂体-性腺軸の調節に関与することが示唆された。
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