妊娠高血圧症候群(PIH)は胎盤の発育障害による血流不全が原因の一つとされ、低酸素や低栄養のために胎児は発育不全(FGR)となる。チオレドキシン結合蛋白(Thioredoxin binding protein:TBP-2 :別名thioredoxin interacting protein:Txnip)は栄養や酸素環境に応じて組織・臓器の「発育」と「成熟」を切り替えるいわば細胞内スイッチのような役割を担っている。本研究により、TBP-2 / Txnipが妊娠時に胎盤・胎児の発育・成熟調節や胎児への糖輸送・脂質の利用などに関与している可能性が示された。
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