妊娠高血圧症候群(HDP)妊婦において家庭血圧測定を行い、日内変動の異常や産後高血圧の持続を明らかにした。また経口降圧薬によるHDP管理を研究した。これらはHDPの治療、将来の高血圧の予知に有用な結果であった。 HDP血管組織や血液中の活性酸素種を測定し、その病態に活性酸素種が関与することを明らかにした。この病態形成にはperoxynitriteによるテトラヒドロビオプテリン (BH4) が酸化され、内皮型NO合成酵素(eNOS)uncoupling反応が発生している可能性が示唆された。この結果は、葉酸投与によるHDP発症予防というこれまでにはない新しい治療へ発展する可能性を示唆した。
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