ガレクチンはβガラクトシドと結合するタンパク質群であり、主に免疫系や癌浸潤などの制御に関わる。我々はこれまでに、ガレクチン4がラット胎盤由来の栄養膜細胞株(Rcho-1細胞)の浸潤獲得制御に関わる可能性を示してきた。本研究では、ガレクチン4がRcho-1細胞の細胞間接着に影響を及ぼすことにより浸潤能獲得制御に関わるらしいことを見いだした。さらに、Rcho-1細胞分化過程でガレクチン4の発現は抑制されるが、この発現制御と浸潤能獲得の両方にオートファジーが関与することを示した。本研究の結果は、ガレクチンファミリーが胎盤栄養膜細胞の浸潤能獲得制御において重要な役割を担うことを示唆している。
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