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2016 年度 実績報告書

ミクロビオータ解析に基づいた感染症新規治療法開発の試み

研究課題

研究課題/領域番号 26462504
研究機関愛知医科大学

研究代表者

三鴨 廣繁  愛知医科大学, 医学部, 教授 (00262775)

研究分担者 山岸 由佳  愛知医科大学, 医学部, 准教授 (60512241)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード網羅的細菌叢解析 / 16Sメタゲノム解析法 / 腟内細菌叢 / 細菌性腟症 / 早産 / Lactobacillus
研究実績の概要

腟内細菌叢(VM)ではLactobacillus spp.が病原菌の侵入や増殖を防いでいるが、健康状態、性交渉、妊娠でその構成が変化することが知られている。妊婦のVMが破綻し細菌性腟症(BV)を発症すると流早産が引き起こされる。2014年1月から2015年2月までの期間に産婦人科に来院した非妊婦、妊婦及びcommercial sex worker(CSW)の女性の腟分泌物を採取し、T-RFLP法及び16Sメタゲノム解析法によりVMを解析し、得られたVM構成比の結果を元にクラスター解析及び多様性解析を行った。さらに、腟分泌物を培養しLactobacillus spp.の分離率を算出した。クラスター解析の結果、T-RFLP法及び16Sメタゲノム解析法のいずれにおいてもVMは大きく分けて2つのクラスターに分類された。クラスター1はLactobacillus spp.優勢の菌叢であったのに対し、クラスター2はLactobacillus spp.だけでなく多様な属の菌で構成される菌叢であった。非妊婦ではクラスター1及び2の菌叢が同程度(54.5%:45.5%)であったのに対し、妊婦ではクラスター1よりも2が少なく(70.8%:29.2%)、CSWではクラスター1よりも2が多い結果となり(12.5%:87.5%)、群間で大きな差が認められた。多様性解析も同様の結果を示した。非妊婦や妊婦に比べ、CSWの多くはLactobacillus属非優勢の菌叢を保有し、Lactobacillus spp.の分離率も低い傾向にあることが示唆された。CSWは、細菌性腟症及び性感染症を発症するリスクが高いことが知られており、本研究の結果からLactobacillus属非優勢の菌叢が影響している可能性が考えられた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 日本人女性腟内細菌叢の網羅的細菌解析2017

    • 著者名/発表者名
      松本麻未、山岸由佳、和泉孝治、宮本健太郎、岡健太郎、高橋志達、三鴨廣繁
    • 雑誌名

      日本臨床腸内微生物学会誌

      巻: 19 ページ: 印刷中

    • 査読あり
  • [学会発表] Vaginal Microbiota of Japanese Women2017

    • 著者名/発表者名
      Matsumoto A, Yamagishi Y, Miyamoto K, Oka K, Takahashi M, Mikamo H.
    • 学会等名
      27 th European Congress of Clinical Microbiology and Infectious Diseases
    • 発表場所
      オーストリア・ウィーン(Vienna)
    • 年月日
      2017-04-25 – 2017-04-25
    • 国際学会
  • [学会発表] 日本人女性腟内細菌叢の網羅的細菌解析2016

    • 著者名/発表者名
      松本麻未、山岸由佳、和泉孝治、宮本健太郎、岡健太郎、高橋志達、三鴨廣繁
    • 学会等名
      第19回日本臨床腸内微生物学会総会・学術集会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2016-08-27 – 2016-08-27

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公開日: 2018-01-16  

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