研究課題
本研究は、子宮頸部胃型腺癌(GAC)臨床検体を使用して異常な分子基盤を明らかにし、早期診断法・新規治療法のシードとすることである。平成28年度は以下のような成果を挙げた。兵庫県立がんセンターで保存されていたGAC3例の凍結検体を用いて、次世代シークエンサーを使用した網羅的遺伝子変異解析を行ったところ、PDGF receptorα(PDGFRA)、APC(adenomatous polyposis coli)のcoding領域の変異、白血病のドライバーとして知られるFLT3のaplice acceptor siteの変異が検出された。また融合遺伝子解析を含むtranscriptome解析においてGAS7-SPEN,MECOM-PHC3の融合遺伝子が検出された。これらの変異は保有する46例のGACにおいても確認できるかFFPE(ホルマリン固定パラフィン標本)からDNAを抽出し、サンガーシークエンス法で検討を行った。PDGFAは5例(5/46=10.9%)、APC7例(7/46=15.2%)において変異が検出された。現在、FLT3の変異ならびにRNA解析により上述の融合遺伝子の解析を行っている。
すべて 2016
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 1件)
Japanese Journal of Clinical Oncology
巻: 46 ページ: 517-521
10.1093/jjco/hyw029
Clinical Case Reports
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