研究課題
「卵巣癌分泌エキソソームによる癌微小環境制御機構の解明と次世代がん治療法の開発」 癌の増殖・浸潤・転移に必要な情報伝達の場である癌微小環境(ニッチ)の制御が、近年新しい癌治療戦略のターゲットとなっている。卵巣癌より分泌される脂質二重膜で覆われた細胞外顆粒・エキソソーム内には、癌自身の進展に好都合な情報伝達ツールとしてのmicro RNAや小分子タンパクが含まれていることから、ニッチ制御関連小分子の同定と機能解析を行ない、次世代治療薬の開発につなげるのが本研究の目的とした。まず卵巣癌患者の腹水および血清および卵巣静脈からエキソソームを単離し、エキソソームからmicroRNAを抽出しarray解析を行いmir-34aがEMTに関連している可能性が示唆された。また、卵巣癌患者におけるEMT関連蛋白であるCD24が卵巣がんの予後予測マーカーになると同時にその分子メカニズムとしてAktおよびMAP kinaseを介することを解明し、その結果を報告した。CD24 expression is a marker for predicting clinical outcome and regulates the epithelial-mesenchymal transition in ovarian cancer via both the Akt and ERK pathways. Oncol Rep. 2017 Apr 19 現在mir-34aおよびCD24が癌微小環境に影響があるか否かを検討中である。
すべて 2017
すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件)
PLoS One
巻: 12 ページ: e0177018
10.1371/journal.pone.0177019. eCollection 2017.
Oncol Rep
巻: - ページ: -
10.3892/or.2017.5583.