卵巣癌より分泌される脂質二重膜で覆われた細胞外顆粒・エキソソーム内には、癌自身の進展に好都合な情報伝達ツールとしてのmicro RNAや小分子タンパクが含まれていることから、ニッチ制御関連小分子の同定と機能解析を行った。卵巣癌患者の腹水および卵巣静脈血清からエキソソームを単離し、エキソソームからmicroRNAを抽出しmir-34aが上皮間葉転換(EMT)に関連している可能性が示唆された。また卵巣がん患者におけるEMT関連蛋白であるCD24が卵巣がんの予後予測マーカーになることがわかり、同時にその分子メカニズムにおいてAktおよびMAP kinaseを介することを解明し結果を報告した。
|