研究課題
癌関連線維芽細胞(以下、CAFと略す)を子宮頸癌培養細胞ME180と共にヌードマウスの皮下に移植すると、鼡径リンパ節を主としたリンパ節に転移を起こすことがGFP蛍光から示唆されていた。GFP蛍光組織を採取し、凍結切片を作製。LCAで染色される細胞群を検出しリンパ節組織であることを証明した。すべてのGFP蛍光組織を解析し、全てがリンパ節組織であることを明らかにしCell Cycle誌に報告した。リンパ節転移率が40%にとどまっているため、転移率を上昇させ、リンパ節転移の実験系として確率されたものにしたいと考えている。臨床手術検体から得られた子宮頸癌の癌組織をヌードマウス皮下に生着させ、増殖させた。その皮下移植子宮頸癌組織をヌードマウスの子宮頸部(同所)に移植し、生着増殖させた。この同所移植マウスに抗がん剤であるシスプラチンとNab-パクリタキセルを投与し感受性を調べた。その結果、シスプラチン感受性があるが、Nab-パクリタキセルの感受性がないことが明らかとなった。ヌードマウスにおける婦人科癌の微小環境の再構築に技術的道筋をつけることができた。以上のように、ヌードマウスの移植系において癌組織を増殖させることが可能であった一方で、in vitro の系においては、微小環境細胞を解析するに足る量を腫瘍から確保することが困難であった。増殖に乏しいもしくは増殖しない細胞については、TERT遺伝子を導入するなどして、無限増殖性を付与して解析する必要があると考えられた。
すべて 2017 2016
すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (3件)
Cell Cycle
巻: 16 ページ: 533-535
10.1080/15384101.2017.1281486.
Anticancer Res.
巻: 37 ページ: 61-65