子宮体癌は組織学的に85%以上が類内膜腺癌である。その発癌過程を解明するために、前癌病変である増殖症あり(グループ1)と、増殖症なし(グループ2)の2種の類内膜腺癌で、分子生物学的差異を検討した。トランスクリプトーム解析の結果、グループ1でER 経路、グループ 2で、DNAダメージ関連遺伝子群の発現亢進し、免疫染色にてグループ1でERの発現亢進が観察された。エクソーム解析の結果、グループ2で変異が多くみられた。以上より類内膜腺癌は分子生物学的に、増殖症の有無で2グループに分類され、グループに対応した早期発見と個別化治療の必要性が示唆された。
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