好酸球性副鼻腔炎における組織リモデリングに、プロテアーゼ受容体を介したトロンビンなどの凝固系因子の刺激による上皮細胞・線維芽細胞からの粘液・サイトカイン産生や、好酸球と上皮細胞あるいは線維芽細胞との相互作用による粘液・サイトカイン産生が重要であること、その機序にいずれもEGF受容体のtransactivationが関わっていることを明らかにした。そこで、EGF受容体阻害薬の新たな治療薬としての可能性を検討したところ、EGF受容体阻害薬AG1478の腹腔内投与や局所点鼻投与により、LPS刺激やアレルギー性炎症におけるラット鼻粘膜上皮の粘液産生や好中球・好酸球浸潤が著明に抑制された。
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