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2016 年度 実施状況報告書

好酸球性副鼻腔炎における難治化因子の解明により下気道疾患の病因を探る

研究課題

研究課題/領域番号 26462588
研究機関東邦大学

研究代表者

和田 弘太  東邦大学, 医学部, 教授 (20307482)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワード好酸球性副鼻腔炎 / 気道上皮細胞 / 線維芽細胞 / 気管支喘息 / アスピリン喘息
研究実績の概要

好酸球性副鼻腔炎は、アトピー素因、特に気管支喘息やアスピリン喘息など好酸球性の炎症疾患を有する患者が多い。気管支喘息やアスピリン喘息も同様に、治療は確立されつつあるが、根本的な病因の解明や発症の要因は明らかになっていない。そこで、我々は副鼻腔粘膜、鼻ポリープを用いて、これら難治性副鼻腔炎の原因を追究し、最終的には気管支喘息、アスピリン喘息の病因に迫りたいと考えている。
副鼻腔粘膜より上皮細胞を、鼻ポリープから線維芽細胞を培養し、上皮と粘膜下の反応を観察したいと考えている。上皮は免疫機構において、重要なバリアの役割を担い、上皮-上皮下の細胞-炎症細胞の関係を調べることは病因を調べる上で、重要と考える。
気道上皮細胞は、呼吸によって外界と初めて接し、特に鼻副鼻腔粘膜上皮はファーストバリアとして重要である。また、バリアとしての機能だけでなく、外界からの刺激に反応し、多様な細胞応答を引き起こす。外的因子によって傷害を受けた気道上皮細胞は、粘膜下に存在する線維芽細胞や炎症細胞を活性化する。我々の大学での副鼻腔手術サンプルを①健常人(眼窩壁骨折患者)②喘息非合併患者 ③アトピー型気管支喘息合併患者 ④非アトピー型気管支喘息合併患者 ⑤アスピリン喘息合併患者の5群に分類し検討を行う。
鉤状突起から上皮細胞、鼻ポリープから線維芽細胞を培養し、TLR3のLigandであるdsRNA(Poly I:C)を用いて刺激を行う。TSLPについてELISAにて測定を行うと有意差は出ないが気管支喘息を有する患者において強い発現を観察できた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

細胞培養の生育が悪く検討に難渋している。また、dsRNAでの刺激が弱く、IL-5やIFN-gammaなどを共刺激を行い検討を行っているがなかなか産生が誘発されない事、また当初予定をしていたIL-33などは測定できない事が挙げられる。

今後の研究の推進方策

RSウィルスの生ウィルスで刺激を行う事を検討している。これは通常の難治性副鼻腔炎の増悪因子と考えられるウィルス感染を念頭に行う検討であり、これによりタンパク質の産生が促進されると考えられる。

次年度使用額が生じた理由

若干の研究の遅れがあり、次年度に細胞培養を継続するため培地の購入費用を次年度に計上した。

次年度使用額の使用計画

細胞培養用の培地(Medium)を購入し、継続的な細胞培養、研究を行う予定である。

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公開日: 2018-01-16  

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