研究課題/領域番号 |
26462605
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
清田 尚臣 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (40515037)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 唾液腺癌 / 免疫染色 / 遺伝子異常 |
研究実績の概要 |
唾液腺腺癌(ANOS)15例における以下の平成26年度計画である2項目の検討 1. 免疫組織学的検討 特に我々が唾液腺導管癌(SDC)との相同性に注目している免疫染色においては、ANOS 15例に対してアンドロゲン受容体、GCDFP、EGFR、HER-2などの免疫染色を当初の計画通りに行い評価は終了した。 2.SDCとANOSとの比較検討 既に染色済みのSDC 15例での免疫染色との比較検討を予定通り行った。この結果、ANOSの染色パターンとSDCの染色パターンは類似点と相違点の抽出が行えた。さらに、HER-2に関しては免疫染色だけではなく、HER-2(FISH)による追加検討も行っている。現時点で得られた結果からは、当初の予想通りSDCとANOSの免疫組織学的相同性が示唆される知見も得られており、それに対応する臨床データからの検討も引き続き行っていく予定である。 以上より、順調に免疫組織学的検討及び臨床データ上の検討も進捗したため、平成26年度の成果部分での論文化を目指すと共に、平成27年度の計画である網羅的な遺伝子異常検索のために唾液腺癌未染色標本を用いたDNA抽出手技の確立に取り掛かっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成26年度に予定していた、唾液腺腺癌(ANOS)15例における免疫組織学的検討は終了し、既存の唾液腺導管癌(SDC)との比較検討が完了した。この結果から、やはりANOSとSDCに共通する病因が存在する可能性が示唆される研究結果であった。このため、平成27年度以降に行う特異的遺伝子変化の検討に移行する価値があると判断した。 ただし、平成26年度後半から取り組んでいる唾液腺癌組織からの遺伝子抽出作業がやや難航していることと、平成26年度の成果の論文化作業は継続中であるため、順次達成できるように研究を進めていく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
平成27年度には、平成26年度の成果を基に、唾液腺導管癌および唾液腺腺癌(NOS)に特徴的な遺伝子変化を見出す研究を行っておく。これにあたり、平成26年度後半よりFFPE検体からのDNA抽出作業を開始しているが、唾液腺癌に特有の問題もしくは使用しているDNA抽出キットやプロトコールの問題が存在するためか、現時点ではDNAの収量が不十分な状況である。今後、使用するFFPE検体量を増やす、DNA抽出プロトコールの見直しなどの対策を行い、円滑に網羅的遺伝子検索を行えるように準備を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
先行研究である唾液腺導管癌の免疫染色委託費用を平成25年度に支払っており、平成26年度は免疫染色用抗体及びテスト用のDNA抽出キットの支出のみで済んだ。このため、差額である630,315円は平成27年度に使用することになった。
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次年度使用額の使用計画 |
平成27年度はやや難渋しているDNA抽出作業に加えて、本研究の主目的である唾液腺癌に特徴的な遺伝子変化を見出すための網羅的解析を行う。このため、それに伴う物品費及び委託費用が必要となり、これに充てる予定である。
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