研究実績の概要 |
昨年度、netrin-1が骨芽細胞のALP発現を低下させること、骨芽細胞にはnetrin受容体のうち、neogenin 1, Unc5b, ADORA2Bが発現していることを見出した。そこで、neog enin 1, Unc5b, ADORA2Bそれぞれの受容体をノックダウンさせた骨芽細胞に netrin-1を作用させた場合、ALP発現がどうなるかを検討した。まず、骨芽細胞にneogenin 1, Unc5b, ADORA2Bそれぞれの受容体をノックダウンさせたところ、mRNAレベルで各受容体の遺伝子発現が低下していた。次に、ne ogenin 1, Unc5b, ADORA2Bそれぞれの受容体をノックダウンしてnetrin -1を作用させたところ、ALP発現は低下していた。ところが、 neogenin 1, Unc5bの組合せ、Unc5b, ADORA2Bの組合せ、neogenin 1, ADORA2Bの組合せで各2つの受容体を同時にノックダウンしたところ、ALP発現は低下せずにコントロールと比較して変化がなかった。このことから、netrin-1によるALP発現の調節はneogenin 1, Unc5b, ADORA2Bのいずれかの受容体の2つの組み合わせが必須であることが示唆された。 一方、歯肉上皮癌細胞株Ca9-22について、RNAを抽出しMICA(MHC class Ⅰ-related chain gene A)の遺伝子発現を調べた。その結果、MICA発現が認められた。
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