研究課題/領域番号 |
26462627
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研究機関 | 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究 |
研究代表者 |
荒木 幸仁 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, その他部局等, 講師 (70317220)
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研究分担者 |
塩谷 彰浩 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, その他部局等, 教授 (80215946)
冨藤 雅之 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, その他部局等, 講師 (80327626)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 頭頸部癌 / センチネルリンパ節 / リンパ節転移 / 遺伝子治療 / センダイウイルスベクター / 光線力学治療 |
研究実績の概要 |
頸部リンパ節転移は頭頸部癌患者の予後を決定づける最重要因子である。本研究では、これまでリンパ節転移診断に用いられてきたセンチネルリンパ節(SN)を治療の標的とし、頸部リンパ節制御の新たな治療法を開発することを目指している。申請者らは、市販のフチン酸キットを用いICGのSN検出能の長時間化、2次リンパ節が描出されにくい、といった手法を考案し報告してきた。昨年度よりSNを標的としたウイルスベクターによる遺伝子治療実現可能性を検討するため、レポーター遺伝子としてGFPを搭載したセンダイウイルスベクターを用いた遺伝子発現の検討を行った。頭頸部癌舌リンパ節転移株同所移植モデルにおいて、舌腫瘍部にベクター単独、またはICGとベクター混合液を注入し、頸部リンパ節におけるGFP発現を検討し、SNにおけるレポーター遺伝子発現を確認した。続いて腫瘍溶解性センダイウイルス(Bioknife)を用いた治療効果の検討を行った。腫瘍を舌に移植し、2週間後にBioknifeを腫瘍に注入し、2週間後の頸部リンパ節転移率を検討した。結果有意に転移の抑制効果を認め、新たなリンパ節転移に対する治療法としての可能性を示すことができた。またICG-Tc-フチン酸によるRI+蛍光hybrid法によるSN検出率向上に向けた検討なども継続して行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画では、Photodynamic therapyや抗がん剤、分子標的薬などを用いた検討も行う予定であったが、確実に効果が期待できるBioknifeによる検討にまずは注力した。SNを標的とした新規治療という点では、明らかな研究成果も上がってきており、2年間の達成度としては良好であると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
SN標的Bioknife治療のメカニズムについての検討を進める。またPhotodynamic therapyや抗がん剤、分子標的薬などを用いた検討もすすめる。当初計画のIn vivo imaging転移モデルの作成に取り組み、治療効果の評価系を確立もめざす。同時にこれまでの成果を国際学会(9th International Conference on Head and Neck Cancer, 7月米国)において発表予定であり、その後論文化の予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
物品等は既に当科で購入したもの等を使用し、新たに購入する必要性がなかったため。
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次年度使用額の使用計画 |
来年度は試薬や動物、また国際学会発表や論文化などに主な経費を用いる予定である。
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