研究課題/領域番号 |
26462638
|
研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
小山 泰良 島根大学, 医学部, 助教 (60325058)
|
研究分担者 |
大平 明弘 島根大学, 医学部, 教授 (00169054)
海津 幸子 島根大学, 医学部, 助教 (00325052)
谷戸 正樹 島根大学, 医学部, 客員研究員 (30284037)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
キーワード | 加齢黄斑変性 / 酸化ストレス / ルテイン |
研究実績の概要 |
光酸化ストレスに対するルテインの効果について調べるため、白色ラット(Sprague-Dawley系、オス、8週齢)にルテインを4日間連続で経口投与した後、3000ルクスの白色光を24時間照射した。照射中、餌と水は自由に摂取できるようにした。照射後も3日間ルテインを経口投与した。投与量は体重1㎏あたり100 mg および300 mgとし、対照として同量の生理食塩水を経口投与した。光照射終了7日目に網膜電図を測定したところ、対照群では未照射の網膜と比較してa波、b波共に有意に振幅が減弱していた。100㎎投与群では対照群と同様に振幅が減弱しており、有意差はなかったが、300mg投与群ではa波、b波共に対照群と比較して有意に振幅の減弱が抑制されていた。その抑制効果は抗酸化物質であるphenyl t-butyl nitrone(PBN)10mg/kg を投与した場合とほぼ同等であった。更に、血中の酸化うストレスマーカーについても測定を行った。光照射によって血中の酸化ストレス度(d-ROMテスト)は上昇していたが、ルテイン投与群では対照群より上昇度が低かった。血中の抗酸化力(BAPテスト)は全ての群で光照射により上昇していたが、ルテイン300mg投与群でより顕著であった。血中の総チオール基(SHpテスト)は変化が見られなかった。ルテイン投与により血中の抗酸化力が上昇し、光酸化ストレスが濃度依存的に軽減される可能性が示唆された。
|