網膜色素上皮細胞を用いた三次元培養系にて、コラーゲンゲル収縮を抑制する核内受容体リガンドとして、ステロイドホルモン系の糖質コルチコイド、女性ホルモンにゲル収縮抑制作用が見出された。これらは、EMTにおけるマーカーであるα-SMA抑制や細胞外基質のリモデリングに関与するMMPsの活性化抑制作用があることを明らかにした。この作用には、MAPKs、NF-κB系のシグナル伝達経路が主たる経路であることを明らかにした。さらに、他のリガンドとしてATRAつまりビタミンA誘導体にステロイド同等の作用を認めた。現在、ビタミンAの作用についてはどの受容体特異的であるか検討を進めている。
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