新しいイメージング技術を用いて房水流出路組織における眼圧調節に関わる分子メカニズムを解明することを目的とした。2光子顕微鏡を用いた角膜輪部付近の撮影によって、前房とシュレム管と思われる部位を確認することが出来た。また強膜のコラーゲン線維も観察可能であった。条件検討を行ったが、画像のシグナル/ノイズ比の改善は困難だった。細胞実験ではデキサメサゾン刺激によって線維柱帯細胞におけるアクチン細胞骨格が変わることをライブイメージングで確認することができ、その細胞が細胞遊走能に乏しいことを初めて証明した。またデキサメサゾンは線維柱帯細胞の貪食を低下させるが、ROCK阻害剤では貪食が増加することがわかった。
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