本研究では、トロポミオシン(Tpm)1/2が、白内障術後の後嚢混濁(PCO)や創傷治癒など上皮間葉系移行(EMT)の発症に関与していることを証明した。本研究では、FGF2によるTpm1/2抑制機序の一つとして、Fibroblast growth factor (FGF)2-MAPK経路の活性化が関与していることを明らかにした。また、Tpm2ヘテロノックアウトマウスを作成し、Tpm2が,LECのEMTや創傷治癒、水晶体混濁に関与していることを証明した。Tpm1/2は、PCOや創傷治癒などEMTの発症に関与しており、Tpm1/2の抑制はその進行予防に有用である可能性がある。
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