研究課題/領域番号 |
26462674
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター) |
研究代表者 |
角田 和繁 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター), 視覚研究部, 部長 (30255525)
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研究分担者 |
林 孝彰 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (10297418)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 優性視神経萎縮症 / OPA1遺伝子 |
研究実績の概要 |
研究二年目において症例の収集および遺伝子解析が進行し、これまでに東京医療センターおよび東京慈恵会医科大学において、合計35家系45症例がエントリーされた。このうち遺伝子解析が終了した症例は、東京医療センターおよび慈恵医大と合わせて27家系であった。 これら27家系のうち、18家系においてOPA1遺伝子に病的変異を認めた。変異の種類としてはアミノ酸置換、欠損、スプライス異常など多岐に渡っており、これらの変異のいくつかはこれまでに報告の無い新規の変異であった。 臨床所見は全例で視神経萎縮および中心感度の低下が見られた。眼外症状については、2家系2症例において、Auditory neuropathyによる難聴、および原因不明の軽度難聴が見られた。また、遺伝子検査が終了していない1症例において、外眼筋麻痺および歩行障害が見られた。 これまでの検索では日本人の優性視神経萎縮症におけるOPA1遺伝子異常は多岐にわたっていた。眼外症状の発症率は欧米の報告に見られる比率よりも低かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
症例の集積は進んでおり、目標とする30症例はほぼ達成している。
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今後の研究の推進方策 |
当初の目標症例は達成されつつある。ただし、OPA1遺伝子の変異の種類は多岐にわたっており、同遺伝子における「遺伝子型ー表現型の関連」について結論を出すためには、さらに多くの症例収集を必要とする。 また、明らかな眼外合併症を有する症例はまだ3例しか見つかっておらず、欧米の報告との乖離が見られる。合併症の発症率および合併症に強く関連する因子の特定をするためには、さらに多くの症例をエントリーし、遺伝子解析および全身的検査をする必要がある。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初の目標症例は達成されつつあるが、OPA1遺伝子の変異の種類は多岐にわたっており、同遺伝子における「遺伝子型ー表現型の関連」について結論を出すためには、さらに多くの症例収集を必要とする。 また、明らかな眼外合併症を有する症例はまだ3例しか見つかっておらず、欧米の報告との乖離が見られる。合併症の発症率および合併症に強く関連する因子の特定をするためには、さらに多くの症例をエントリーし、遺伝子解析および全身的検査をする必要がある。
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次年度使用額の使用計画 |
新たにエントリーされる症例の遺伝子解析のための消耗品購入、データ整理のための人件費、成果発表のための学会参加費、論文執筆費等に使用予定である。
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